ようこそ宇宙

おとなビギナーの考えすぎブログ

歌がヘタでもかわいくなくても、アイドルはアイドル。

今週のお題「アイドル」

「歌が下手」「顔がかわいくない」

この辺をアイドルの批判理由にしてる人を見ると、あれ?って違和感を感じます。そもそも、アイドルって本来「歌が上手いかわいい(カッコイイ)人」しかなれないものなのかな?

この疑問を、わたしより30年ほど長くこの世を生きてきた母にぶつけてみました。

 

Q. 昔のアイドルに歌が下手な人っていたの?

「うまい人の方が多かったけど、TちゃんやIちゃんはヘタだったね。(流石に仮名にしときます)でも、今みたいにインターネットとかがないから、ヘタだって話題にもならなかったよ。他のアイドルと比較したりとかもしなかった」

 

Q. 昔のアイドルで顔がかわいくない人っていたの?

「個人的に好みじゃない人とかはいたけどね…よくわかんないなあ」

「今はAKBとかは人数がいっぱいいて、オーディションとか受ければ一般人でも頑張ってアイドルになれそうだし、実際なれてるよね。でも昔は芸能人なんか雲の上の人だし、かわいいかわいくないって問題じゃなくみんな「芸能人」だったなあ」

「変わったのはおニャン子ぐらいからかな」

 

なるほど。なんだか思ったより真面目に答えてくれました。

個人的に昔と今ではアイドルのあり方が変わってきているなあとは思っていたのですが、この母の話でより確信が持てました。

そしてそれは、アイドルと私たち一般人の距離が近くなりすぎてしまったのが、原因ではないでしょうか。

 

おニャン子クラブのコンセプトは「どこにでもいそう」「ちょっと気になる可愛い同級生」。AKB48のコンセプトは「会いにいけるアイドル」。……これは、キーマンは秋元康かもしれませんね。

モーニング娘。のデビューが決まったのは、本人たち自らCD5万枚を手売りした成果で、その模様はテレビでも放送されました。

握手会、写真撮影会、DVDなどに封入されるメイキング映像やプライベート映像…。本人のSNSを読んだり、テレビで放送されない細かい情報も知ることができる。逆にこちらの想いも、本人に届けることができたりする。

インターネットの普及も重なって、アイドルはどんどん「会える」「知れる」身近なものになっていきます。

 

「スター」だったころのアイドルは、基本歌がうまくて美しい顔の人が、なるものだったのかもしれません。

でも、今は違います。アイドルは、多くの人々から好意を勝ち取って、自分をさまざまな方面で売り込んでこそ、成り立つ職業になりました。

だから、「歌が下手」「顔がかわいくない」というそれだけの理由で、鬼の首を取ったようにアイドルを批判する人に違和感を感じるのです。キャラクターがステキなアイドルを歌がヘタなところまで込み込みで愛している人がいますから。そのアイドルがアイドルらしく歌って踊るのを心待ちにしている人もいるのですから。

(「歌がヘタな彼女が好き」なのであって、「歌がヘタなのが玉に瑕だけど好き」とはちょっと違うのがミソ)

 

例えば、関ジャニ∞横山裕さんは、歌もうまくないしダンスもすぐ間違えるし、(くちびるおばけだし)滑舌もよくないし楽器もこの前までは太鼓しか叩なかったいわゆる「残念なアイドル」ですが、

メンバーに愛されファンに愛され、自らも不器用な愛を振りまく最高のアイドルなのですよ。

f:id:kawazakana:20140620020146j:plain